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読了。 一言感想【豪華絢爛絵巻】 これはオカルティック歴史物、というくくりでいいのかな? 時代をまたぎ、地域をまたぎ、一般的には偽史といわれる書物のパーツを繋いで、間を自分の想像力で補って、ひとつの、作者の夢見る歴史を再構築する。 手法的には多分、昔からあるもののうちのひとつだと思うのですが、あまり成功者は思いつかないです。あえて言うなら、私の知ってる限りでは山田風太郎や酒見賢一に近い雰囲気を感じました。土台を固め、おもむろに大嘘をつき始める感じが(笑) 個人的に、この分野が難しいのは、実際の歴史上の人物と、話を面白くする都合上出さざるを得ないオリジナルキャラクターの、読者に与えるリアリティの差を埋めることが難しいせいなのかなと思っているのですが。これを埋めるには、話自体を荒唐無稽にすることと、歴史上の人物を、既存のイメージをぶちこわすようなキャラクターにすることが必要なのですが、多分、この匙加減がむつかしい。ぶちこわしすぎて別人になっちゃうとつまらないし。 そういう意味で、この信長は、つい「これもアリ?」と思わせるキャラクターでした。そういえば信長があんな奇矯な存在である理由を書いた小説には出会ったことがなかったなぁと。もともと。とか、天才だから、とか。少し前に読んだ佐藤雅美版「信長」では、いっそフツーの努力のヒトじゃん?って人物像でしたし。(これはこれで、「これもアリ?」というキャラでしたが) 猿もイイ。歴史上の人物としては秀吉あまり好きではないのですが、この秀吉はとても好きでした(笑)サルかっけー!って思ったのは「妖説太閤記」以来かも。(ひねくれものですみません) あと、印象に残ったのは色の描写の豊かさでしょうか。かたち、におい、はあまり残らなかったのですが、色はすごかったですね。信長への赤と金のイメージがすごい。 まぁともあれ、私はこういう、ラストまで読者を作者の世界に引きずりこんで翻弄してくれる、きれいなウソツキが大好きです♪という訳で、続編?「聚楽―太閤の錬金窟(グロッタ)」に手を出しましたー。わくわく。
by suz_suz
| 2006-06-28 22:12
| 読書
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